月かげ第166号

仏心とは 大慈悲これなり 「仏説観無量寿経」 すっかり秋ですね。過ごしやすい季節となりました。 さて、去る九月三十日、京都西山高等学校通信単位制課程の後期卒業式が行われ、十四名の生徒が卒業し、理事長として祝辞を述べさせて頂きました。 京都西山高…

月かげ第165号

浄土門は愚痴(ぐち)に還(かえ)りて 極楽に生ず 法然上人 九月になりました。 夏の終わりは寂しく感じます。盛んであったものが、色褪(いろあ)せてゆくからでしょうか。 さて、私たちは、氾濫(はんらん)する情報に麻痺(まひ)してしまっていますが、世界を駆け…

月かげ第164号

一所懸命の人に 仏さんが観える 大佛師 松本明慶先生 お盆の季節となりました。 本山では、七月末に、中学生研修会と暁天講座が開催されます。 七月二十八日早朝の暁天講座で講師をつとめられた大佛師・松本明慶先生からは、「心の目を開け」、と教えて頂き…

月かげ第163号

たなばたや 秋をさだむる 夜のはじめ 松尾芭蕉 七夕の季節となりました。 七夕は、年に一度、夜空で出合う織姫と彦星に、短冊に願いを託(たく)して笹(ささ)に吊るす、日本古来の伝統行事です。 小学校の低学年の頃、クラス全員で短冊に願いを書いて吊るした…

月かげ162号

形見とて何か残さむ春は花 山ほととぎす秋はもみぢ葉 良寛和尚 梅雨が近づいて参りました。 さて、去る五月二十日の土曜日、総本山光明寺東京別院の第二十四回念仏のつどいに参加させて頂きました。その時の講演で松本明慶大佛師より伺ったお話の中で、印象…

月かげ161号

和を以て貴しとなす (聖徳太子十七条憲法より) 新緑の美しい季節となりました。 本山に隣接して京都西山短期大学があります。毎年、百名程度の新入生が入学しますが、半分は中国からの留学生です。私は役職上、京都西山学園の理事長となっていますので、入…

月かげ第160号

願わくは 花の下にて春死なん そのきさらぎの 望月(もちづき)のころ 西行(さいぎょう)法師 四月になりました。 桜を始め、野山に花が咲いています。花は、ただそこに咲いているだけで人の心を慰(なぐさ)めてくれます。 さて、私が俳句を作るようになって丸二…

月かげ第159号

阿弥陀仏、われを摂取したもうと 信ずるひとを念仏衆生という。 (範空上人) 春が近づいて参りました。 梅が咲き、水仙が咲き、木蓮の蕾がふくらんでいます。 私は今、本山で念仏の日暮らしを過ごしています。具体的に言いますと、堀本御法主(ごほっしゅ)と…

月かげ第157号

正月の子供に成(なり)て見(み)たき哉(かな) 小林一茶 明けましておめでとうございます。 年頭にあたり、本年の皆みなさまのご健勝をお念じ申し上げます。 さて、年齢を重ねるごとに、新年を迎える心持ちも少しずつ変わって参りました。子供の頃は、厳かな気…

月かげ第156号

「阿弥陀仏、此(ここ)を去ること遠からず」 『仏説観無量寿経』 今年も師走となりました。 一年は本当に早いものです。そして、私自身にとりましては、今年は多くの方々との終(つい)の別れがありました。 「あっという間の人生、ちゃっとのうや」と随暢師匠…

月かげ第155号

浄土門 ここにはじまる 照(てる)紅葉(もみじ) 鈴(すず)鹿野(かの)風呂(ぶろ) 今年も紅葉の季節を迎えました。 ご本山のもみじも少しずつ色づいて参りました。去る十月二十六日、ご本山では第七七〇回の西山忌が厳修されました。私は初めて称讃(しょうさん)導…

月かげ第154号

「浄土の法門と遊(ゆう)蓮房(れんぼう)とにあへ(え)るこそ、人界(にんがい)の生(しょう)をうけたる思出(おもひで)にて侍(はべ)れ」 法然上人 十月になりました。 十月一日より、ご本山の宗務総長・執事長に就任致しました。四年間の大役です。心して全うした…

月かげ第153号

智者(ちしゃ)のふるまいをせずして ただ一向(いっこう)に念仏すべし 法然上人 九月になりました。 リオオリンピックも終わりました。次は平成三十二年、東京オリンピックです。以前にもお知らせしましたように、阿彌陀寺では平成三十二年三月十一日(水)~…

月かげ第152号

「流派(ながれ)をくむ者 はるかにその源(みなもと)を尋ね、枝葉を愛する者 つとめて その根を培(つちか)う」 「大永(だいえい)の御忌(ぎょき)鳳(ほう)詔(しょう)」より お盆の月となりました。 さて、去る七月二十一日午前十時より、総本山光明寺御影堂(みえ…

月かげ第151号

海風(うみかぜ)の薫(かお)りて清(すが)し 下津(しもつ)浦(うら) 月空 梅雨も終盤にさしかかり、まもなく夏本番です。 去る六月二十二日、総本山光明寺護持会役員会事前打ち合わせで、小田豊護持会長(前長岡京市長)とお話する機会がありました。その会話の…

月かげ第150号

大いなるものにいだかれあることを けさふく風のすずしさにしる 山田無文老師 五月二十七日の朝のことでした。 本山の夏季の朝の勤行(ごんぎょう)は、五時半より始まります。その少し前、外は夜来の雨が上がりかけ、気温は二十三度程、少しむしむししていた…

月かげ149号

今今と今という間に今ぞ無く 今という間に今ぞ過ぎ行く 道歌 木々の緑が日(ひ)一日(いちにち)と色濃くなって参りました。 下津浦では、みかんの木がたくさんの白い蕾(つぼみ)をつけ、今年の豊作が期待されます。 本山では、三月四月の大行事を終え、新緑の季…

月かげ148号

菜の花や 月は東に 日は西に 与謝(よさ)蕪村(ぶそん) 四月になりました。 阿彌陀寺でも、桜が花を咲かせ、楽しませてくれています。 さて、私は一年ほど前より俳句を始めましたが、最近になって、ようやく作句のこつを少しつかみかけたように思います。生ま…

月かげ147号

今日彼岸 菩提(ぼだい)の種(たね)を蒔(ま)く日かな 詠み人知らず もうすぐお彼岸です。例年春のお彼岸の前後には、旧初午の日に、観音堂で観音さまのご供養をします。今年は十三日(日曜日)です。下津では、「七(なな)とこ参り」といって、下津町内七ヶ所の…

月かげ146号

梅(うめ)一輪(いちりん) 一輪ほどの暖かさ 服部(はっとり)嵐(らん)雪(せつ) 寒い日が続きます。 さて、私は、ここ一年ほど、趣味で俳句を詠(よ)むようになりました。毎月、本山の「ひかり」紙に投句し、掲載して頂いています。 俳句には、季語のほかにも細か…

月かげ第145号

衆生(しゅじょう)無辺(むへん)誓願度(せいがんど) (衆生は無辺なれども誓(ちか)って度(ど)せんことを願う) 「四(し)弘(ぐ)誓願(せいがん)」より 新年おめでとうございます。 年頭にあたり、本年が皆々様にとりまして、よき一年となりますよう、お念じ申し…

月かげ第144号

草も木も枯れたる野辺(のべ)に ただひとり 松のみ残る 弥陀の本願 知恩院御詠歌 本山の紅葉の賑わいも終わり、早や師走です。 今年も、多くの方々との出会い、再会と、別れがありました。特に今年は、印象深い別れが多かったように思います。 一般に死別は、…

月かげ143号

あみだ仏(ぶ)に そむる心のいろにいでば あきのこずゑのたぐひ(い)ならまし 法然上人 秋も深まりました。 ここ下津浦の山並みにもみかんがたわわに実り、収穫が始まり、忙しい季節となりました。色づく美しいみかん山は、人と自然の調和の風景であり、豊かな…

月かげ142号

よろこべば よろこびごとが よろこんで よろこびあつめ よろこびにくる (善因(ぜんいん)善果(ぜんか)のうた) 世の中には、よい意味でも悪い意味でも、驚かされる出来事が多々起こります。 先日、人間世界が娑婆(しゃば)であると思わざるを得ない出来事に遭…

月かげ141号

名月や池をめぐりて 夜もすがら 松尾芭蕉 知らぬ間に、朝夕、少しずつ涼しくなり、夜ともなれば、鈴虫が鳴いています。 今年の十五夜は、彼岸明けの翌日の九月二十七日です。「暑さ寒さも彼岸まで」のことば通りの心地よい季節、すすきも比較的見つけやすい…

月かげ140号

亡き人の 背を洗うごと墓洗う 作者不詳 暑い日が続きます。まもなくお盆です。お盆は、あの世とこの世の交錯(こうさく)する季節、一年の中でも特別な期間だと思います。 子供の頃、毎年八月になると、新潟県の田舎町の映画館では、必ず怪談ものの映画がかか…

月かげ139号

真理(しんり)は一つ、 聖者たちはそれをさまざまの名で呼ぶ リグ・ヴェーダ 去る六月十五日の朝、旧友の、シンガポール、ラーマクリシュナ・ミッションの副院長、スワーミー・サッティヤローカーナンダ師が、光明寺を訪れました。ラーマクリシュナ・ミッショ…

月かげ138号

つゆの身は ここかしこにてきゑ(え)ぬとも こころはおなじはなのうてなぞ 法然上人 今年は、高野山開創千二百年ということで、全国から大勢の方々が高野山にご参詣されました。四月二日の初日には、白鵬・日馬富士、両横綱の土俵入り、五月二十一日の結願法…

月かげ137号

根ほど葉広がる (ことわざより) 青葉の美しい季節となりました。 五月の連休は例年、下津上組の施餓鬼会が厳修されます。午後の法要なので、午前中に法事をして、出かけます。四日は、代務住職をしている梅田・地蔵寺の施餓鬼会です。 地蔵寺はわずか檀家…

月かげ136号

山の三角 弥陀の三尊 松吹く風も聖(しょう)衆(じゅ)来迎(らいこう) 西山上人 桜の季節になりました。 四月八日は花まつりです。お釈迦さまのお誕生日といわれています。お釈迦さまは、お生まれになって、七歩歩(あゆ)まれ、右手で天空、左手で大地を指さされ…