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月かげ第115号

心を洗う甘露(かんろ)の水

目を(よろこ)ばす(みょう)()の雲

 

 

善導大師「晨朝礼讃偈」より

 

去る六月二十七日の朝のこと、ご本山でお朝事を終え、六時過ぎに本堂の後門を出て、いつも通り回廊を歩いている時のことでありました。目の前の桜やもみじなどの木々に朝日が射して、夜来の雨のしずくに濡れた木々の青葉が、宝石のように七色にきらきらと美しく輝いておりました。

一年三百六十五日の間に、そのように、この世界の美しさに驚くことが、月に一回くらいはあるように思います。この世界に極楽浄土を感じる瞬間です。

しかし、東日本大震災や和歌山の豪雨災害のように、自然は美しいばかりではなく、私たちの前に立ちはだかり、大自然の猛威の前に言葉を失うような状況も毎年のように起こっています。そのように自然には、調和と猛威の二面性がありますが、私たちは自然により添い生きることは出来ても、自然に逆らうことは出来ません。

私たちの命自体が、いつ生まれ、いつ死ぬか本来自然任せで計画出来ないものであったはずです。しかし、最近は生命操作が進み、神の領域に人間の手が入りかけていることにためらいを感じる人も多いのではないでしょうか。

大自然と触れ合うと共に、自分自身もまた大自然の一部であると自覚して暮らすことは、自分自身の人生を豊かに創造してゆくことになるのではないかと思います。

   南無阿弥陀仏   合掌

 

以前の月かげはこちらのブログで読めます。↓     

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