あみだ仏(ぶ)に
そむる心のいろにいでば
あきのこずゑのたぐひ(い)ならまし
法然上人
秋も深まりました。
ここ下津浦の山並みにもみかんがたわわに実り、収穫が始まり、忙しい季節となりました。色づく美しいみかん山は、人と自然の調和の風景であり、豊かな思いへと誘(いざな)います。
人と自然の調和は、これからの人類の最も重要なテーマであろうと思います。
自然に対しては調和、人に対しては非対立、自らに対しては知(ち)足(そく)が、尊いことだと思われます。これらを実感したとき、現世極楽の世界へと近づくのかもしれません。
普通の人々が、普通の生活を送りながら、大いなるものにいだかれあることを実感し、そのいのちの行き着く末を知りつつ、弥陀の本願に安住して暮らす、それが今の私の理想です。美しい月をみほとけと仰ぎ、野道のお地蔵さんにそっと手を合わす・・・・。
秋は自然がひときわ身近に、優しく感ぜられる季節です。
ご本山のもみじも少しずつ色づいて参りました。今年も美しい紅葉を見せてくれることと思います。
南無阿弥陀仏 合掌