月かげ148号

菜の花や 月は東に 日は西に

 

 

            

 

           与謝(よさ)蕪村(ぶそん)

 

四月になりました。

阿彌陀寺でも、桜が花を咲かせ、楽しませてくれています。

さて、私は一年ほど前より俳句を始めましたが、最近になって、ようやく作句のこつを少しつかみかけたように思います。生まれてこの方、趣味らしい趣味もありませんでしたが、俳句に出合えてよかったと思います。

私が教えて頂いた作句の仕方は、情景を自分の感情を入れずに、そのまま写し取るという方法です。また、俳句は切れとスピードだとも教えて頂きました。

俳句を作ることによって、今まで目に止めなかったお寺の周囲に咲く小さな草花などを通して、季節の移ろいのひとこまが目に入るようになって参りました。自然はいつも私たちを楽しませてくれています。

この世と浄土とは、やがては一つの世界として重なり合う。美しい風景や綺麗な花々は、浄土の荘厳(しょうごん)であったと・・・。

宗祖法然上人のお歌にいわく、

阿弥陀仏と申すばかりをつとめにて

浄土の荘厳見るぞうれしき

 

南無阿弥陀仏    

 合掌