月かげ第175号

 

感謝の光に包まれて

               月空

 

 

「なながつ」となりました。「しちがつ」と言うと「いちがつ」と聞き間違えるから最近は「なながつ」と言う若者が多いそうです。

先日、仏教講演会でも発表致しましたが、阿弥陀寺の境内に新発見がありました。

本堂と裏の塀の間に小山があり、下に穴が開いていて、昔、防空(ぼうくう)壕(ごう)に使われたという場所があるのですが、この前、観音堂の調査に文化財の方が来られて、「これは古墳(こふん)ですよ」と指摘されました。それで更に専門の考古学の先生に見てもらったら、「円墳、横穴式石室」ということで、県の教育委員会の方もお見えになり、和歌山県文化財保護条例第十七条の規定に基づき、埋蔵文化財包蔵地と認定されました。まさか、六世紀後半のお墓があるとは思いもしませんでした。

今は古い瓦が山積みに収納されていて、当然、お骨もお宝もありません。

観音堂の横の閻魔堂(えんまどう)に天井をつけてもらうという話から、どんどん発展して、このような展開となりました。今、考古学者の方がボランティアで中に入れていた瓦を全て調べ出して、整理してくれています。瓦も古いので調査すると色々わかってくるそうです。 

古墳は今後、教育委員会の関係の考古学の方が詳しく調べてくれるそうです。とりあえず、適切に取り扱うようにとの県からの指令もあり、大切に保存していく所存です。

下津浦阿弥陀寺に今から千五百年も前から、埋葬(まいそう)されていた方がいたということは、私たちのご先祖さまに繋がる壮大な歴史を垣間(かいま)見(み)る思いです。また、折々にご報告致します。

     南無阿弥陀仏  合掌