海(うみ)凪(な)ぎて
大漁旗(たいりょうばた)や
明(あけ)の春(はる)
月空随峰
明けましておめでとうございます。
皆さま、お健やかに新年をお迎えのことと存じます。
さて、本年は、阿彌陀寺にとりまして大きな二つの節目を迎えます。
一つは、春に迎える観音堂修復工事の完成です。
白アリのため、約二十年後には取り壊(こわ)すしかないといわれていた観音堂が、平田建設さんの平田博志会長、文化財保護監理者の鳴海祥博先生と巡り合うことによって、文化財として蘇(よみがえ)ることになりました。それにあたり、今まで骨堂(こつどう)と呼ばれ、防空(ぼうくう)壕(ごう)に使用されていたという観音堂裏の小山が、実は古墳であったこともわかりました。(和歌山県認定埋蔵文化財阿弥陀寺古墳)
そして、二つには、今年十一月に、十五年ぶりの五重相伝を厳修致します。
五重相伝は、本願念仏の相伝であり、念仏信仰の確認でもあります。正伝法(しょうでんぼう)を受けますと、法名(ほうみょう)(戒名(かいみょう))を授かります。法名は、仏弟子として生まれ変わったことを示すお名前です。
紀州下津は信仰の町
下津浦は千年続く念仏のふるさと
今年も共々に念仏信仰を深めて参りましょう。
とらわれない心
こだわらない心
もっともっと仲良く
南無阿弥陀仏(十念)
(井桁雄弘(いげたゆうこう)上人のお言葉)
南無阿弥陀仏 合掌