遷座(せんざ)祭(さい)
春光(しゅんこう)射(さ)して
鎮(しず)まりぬ
月空
いよいよ新元号元年を迎えます。
去る三月二十四日午後三時より、総本山光明寺において、新しくなった鎮守社の遷座祭が厳修(ごんしゅう)されました。
光明寺の鎮守社は、往古(おうこ)より熊野本宮大社の熊野(くまの)大権現(だいごんげん)さまと、石(いわ)清水(しみず)八幡宮(はちまんぐう)の八幡大菩薩さまをお祀りしています。二柱(ふたはしら)の神さまは共に本地(ほんじ)阿弥陀仏の垂迹(すいじゃく)神(しん)です。
当日は、石清水八幡宮さまより四名の神職がお見えになり、丁寧な作法で、ご法主猊(ほっしゅげい)下(か)導師のもと、遷座祭が厳修されました。
朝から晴れたり曇ったりの天候でありましたが、遷座祭が終盤を迎え、代表者が玉串(たまぐし)を捧げた刹那(せつな)、雲間より陽光が射し、辺り全体が光に包まれました。
「あっ、神さまが鎮座(ちんざ)なされたな」
と、感じたことでした。
後日、改めて石清水八幡宮さまへお礼に伺ったおり、遷座祭で斎(さい)主(しゅ)を勤められた西中道(にしなかみち)氏と、しばらく歓談(かんだん)致しました。
西氏がおっしゃいますには、「神道には教義がないので、自由な形でお参りをされたら結構です。私は日々、神さまのご恩に感謝し、一生修行して参りたいと思っています」と、にこやかにおっしゃられておりました。西氏のお気持ちが通じてきて、ほのぼのとしたひとときでありました。
神仏に畏敬(いけい)の念を抱(いだ)き、感謝を捧げて暮らすことは、神道(しんとう)においても、仏道(ぶつどう)においても同じであることを再確認させて頂いたことです。
南無阿弥陀仏 合掌