月かげ第207号

念(ねん)彼(ぴい)観音力(かんのんりき)

 

 

        

灯りをつけましょ ぼんぼりに~♪

お花をあげましょ 桃のはな~♬

桃の花が咲く季節となりました。

いよいよ、三月二十三日(火)、年に一度の聖(しょう)観世音(かんぜおん)菩薩(ぼさつ)さまの御開帳(ごかいちょう)です。綺麗に修復された聖観世音菩薩さまと三十三体の観音さまもお目見えです。今年は旧初午の日が三月の後半ということで、暖かい日になりそうです。

正徳(しょうとく)二年、紀州下津浦に住むご先祖さま方は着物を着て、どのような生活をされていたのか想像されます。電車もない時代に海から白い帆の船が港に入って来て、紀州徳川の長保寺につながる参詣道へ徳川さまがお参りされていたのか・・・、西光寺は熊野古道へ続く、藤白神社との交流もあったとお聞きしました。

閻魔(えんま)堂の閻魔さんや四十八所(しじゅうはっしょ)神社の横の神宮寺であった西光寺さまの阿弥陀さまとお薬師さま(指定文化財)、そして岸根(きしね)のお地蔵さまも御開帳です。経机に入っていた古い法華経や行灯(あんどん)等も展示します、古墳の中にも入ってご覧ください。考古学の先生が調査して下さった塀(へい)に並べられた瓦(かわら)や観音堂に使われた古い瓦も、とても貴重な文化遺産となりました。

例年どおり、『ななとこ参り』の方々も早朝よりお参りになると思います。いつの時代も観音信仰は途切れることなく、続きます。

そして、私たちの心のささえです。

どうぞお参り下さい。        

 

   南無阿弥陀仏     合掌  ⓢ