月かげ第223号

真理は一つ

聖者たちはそれを

さまざまの名で呼ぶ

           リグ・ヴェーダ

 

 

今年は特別梅雨明けが早くて、暑い夏が長いそうです。日差しが強くて、熱中症注意のニュースばかりが流れています。

先日、三年ぶりにシンガポールから来日されたスワミー・サッティヤ・ローカーナンダさんの講演会に行って来ました。スワミーさんは九州の生まれで西山浄土宗のお寺の関係の方です。若い頃からインド哲学を勉強されて、インドに渡り、今はラーマクリシュナミッションで教えを布教されています。

サンスクリットベンガル語、英語、フランス語、・・・。あらゆる語学が堪能(たんのう)で、ヒンドゥー教、仏教、キリスト教イスラム教、ユダヤ教など、世界の宗教を理解されていて、真実の教えをわかりやすく説いて下さいます。

ダライ・ラマが生まれ変わりの人と言われるように、インドでは当たり前に生まれ変わりを言うようです。身内を亡くして悲しんでいるご婦人が「この悲しみはいつになれば消えますか。」とお坊さんに質問したら、「いつ死んだの?」「〇月〇日です」「そう、じゃ・・もう生れ変わってるんじゃない?」とはっきり言うのを聞いて、あー、これがインド人の考え方なんだと思った、全てのインド人がそうかは知らないけどね・・・。と話しておられました。

私が小さい頃に母から聞いた話ですが、ある人が子供を亡くしてあまりにも悲しいので、亡くなった子供の足の裏に墨(すみ)でしるしを書いたら、身内に生まれた赤ちゃんの足の裏に同じしるしがあった。と聞いたことがあります。

スワミーさんのような方に出会うと、やっぱり生まれ変わりはあるのだなぁ、前世もえらいお坊さんだったに違いない。そう感じます。

現代社会は何かと汚染されて、五感が鈍(にぶ)くなりがちですが、太陽の光をいっぱい浴びて、汗を流し、木陰で涼(すず)んで、美味しい空気をいっぱい吸って、神仏に帰依(きえ)したいと思います。              ⓢ

                  南無阿弥陀仏    合掌