月かげ第231号

 

梅が咲き

桃が咲き

桜が咲いて

春となる

 

 

今、梅の花が満開です。三月三日のひな祭を前に桃の花を活けました。三月末には桜の花も咲くでしょう。

さて、今、阿彌陀寺では古墳(こふん)の調査が行われています。古墳の中の土を少しずつ掘り起こし堆積(たいせき)した土を取り除いて調査されています。何かお宝が出てくるか楽しみです。

 旧下津町は人口比率で日本一お寺が多い町と聞いています。神社も多く信仰の根付いた地域です。約六百年前に明秀(みょうしゅう)上人(しょうにん)が晩年に明秀寺を復興して、最晩年に竹園社に住まれて御往生されました。法然上人の念仏信仰が残っていたから、明秀上人がこの地に住まれたのだろうといわれています。

古墳(こふん)時代から始まり、お大師さまの信仰を受け継ぎ、法然上人、明秀上人のお念仏が伝承されている阿彌陀寺の歴史を考えるとき、歴史の重さが胸に迫ります。

信仰の光と共に、観音菩薩さまのお仏像も末永くお護(まも)りされていくことでしょう。

戦争があり、地震津波や災害があっても、下津浦の信仰の光は消えませんでした。

旧初午観音会式も本堂で勤めするようになって、三年目となります。旧初午当日は観音堂にお参りして、本堂の阿弥陀さまの前で御詠歌(ごえいか)を奉納致します。

毎年、旧初午の法要を勤めると、今年も無事、春を迎えることができた幸福を感じます。

皆さまどうぞお参り下さい。

 

 

          南無阿弥陀仏      合掌