2023-01-01から1年間の記事一覧

月かげ第241号

念ずれば花ひらく 坂村真民 新年おめでとうございます。 令和六年になりました。今年は辰年です。辰は龍のことでもあり、十二支の中で唯一の空想上の生きものです。お寺の欄間(らんま)や天井などにも描かれ、仏教の守護神でもあります。 縁起の良い干支でさ…

月かげ第240号

生きて身を 蓮(はちす)の上に宿さずば 念仏申す 甲斐(かい)やなからん 西山上人 師走となりました。 今年はどんなことがあったか振り返りますと・・・。ロシアとウクライナの戦争、イスラエルとパレスチナの戦争・・・・。大変な年でした。 十月の末に、ひと…

月かげ第239号

御身(カラダ)と精神(ココロ)を 大切にして 充分人生を 愉(たの)しみなはれ 美山荘 中東吉次 (『美味しんぼ』より) 今年も残すところ二ヶ月となりました。 つい先日、うちの方丈(ほうじょう)にある若い男性が「方丈さんは食事とか作ったりするんですか」「…

月かげ第238号

名月や 池をめぐりて 夜もすがら 松尾芭蕉 お彼岸が終わり少しずつ涼しくなって参りました。 さて、十月は神無月(かんなづき)といわれます。(本来は旧暦なので十一月頃です)日本全国の神々が島根県の出雲大社に集まって各地の神々が不在となるという説や、…

月かげ第237号

二人で歩む 遠い道も くたびれない サトウハチロー まもなく秋です。 私の六十四歳の夏が終わろうとしています。井上陽水の歌に『人生が二度あれば』という曲があります。高校生の頃、よく聴いていました。 この曲の歌詞の中に「父は今年二月で六十五 顔のシ…

月かげ第236号

華果同時 泥中不染 一茎一華 蓮糸織布 蓮根食用 不着水滴 蓮果薬用 蓮台乗仏 (蓮(はす)の八(はっ)徳(とく)) 八月です。お盆の季節です。 例年八月九日は当山の大施餓鬼会です。 午前九時から本施餓鬼・初盆施餓鬼・永代施餓鬼とお勤めが続きます。 今年は…

月かげ第235号

みてごらん 自分の顔を 笑ってごらん 、、、、、 怒ってごらん 、、、、、 すべてこの世は こちらから もうすぐ 七夕です。 ひこ星とおり姫がどうして一年に一度しか会えなくなったのか・・・、それは二人が働かなくなったからだそうです。おり姫は神さまの…

月かげ第234号

神佛(しんぶつ) 涼風(りょうふう) 月空國孫(がっくうくにみま) 今、世界が揺れています。 G7(ジーセブン)広島サミットが開催され、ゼレンスキー大統領も訪日されました。 コロナ禍はほぼ終息しましたが、ロシアとウクライナの戦争は続いています。 さて、…

月かげ233号

大和(やまと)は国の真(ま)秀(ほ)ろば 畳(たた)なづく青垣(あおがき) 山(やま)籠(ごも)れる 大和しうるはし 『古事記』より 風薫る季節。今年も緑いっぱいの山々に爽やかな海風が吹いて、自然の美しさがまぶしい季節となりました。 例年行われている輪番御忌…

月かげ第232号

山賤(やまかつ)が 白木(しらき)の合(ごう)子(し)そのままに 漆(うるし)つけねば はげ色もなし 西山上人 春になりました。桜のつぼみも膨(ふく)らんで、全国各地、桜の開花宣言が始まりました。 やっとマスクを外して生活できるようになって、明るい兆(きざ)…

月かげ第231号

梅が咲き 桃が咲き 桜が咲いて 春となる 今、梅の花が満開です。三月三日のひな祭を前に桃の花を活けました。三月末には桜の花も咲くでしょう。 さて、今、阿彌陀寺では古墳(こふん)の調査が行われています。古墳の中の土を少しずつ掘り起こし堆積(たいせき)…

月かげ第230号

よろこべば よろこびごとが よろこんで よろこびあつめ よろこびにくる 寒さ厳しい二月。梅の開花ももうすぐです。 今年のお講(八百十二回御忌会)も皆さまのお陰で無事に厳修されました。 「人生は甘美(かんび)だねぇ、人生は美しいねぇ・・。」 これはお…