2019-01-01から1年間の記事一覧

月かげ第193号

海(うみ)凪(な)ぎて 大漁旗(たいりょうばた)や 明(あけ)の春(はる) 月空随峰 明けましておめでとうございます。 皆さま、お健やかに新年をお迎えのことと存じます。 さて、本年は、阿彌陀寺にとりまして大きな二つの節目を迎えます。 一つは、春に迎える観音…

月かげ第192号

粗末にするな 心と 身体 カレンダーより 今年も残すところ後一ヶ月となりました。 桜の葉も真っ赤に色づいて、落ちていきます。そして、色とりどりの葉を毎日のように履いて、木に葉が一枚も無くなったら、十二月中旬・・・。毎年毎年、どんなに温暖化が進も…

月かげ第191号

のちの世のたよりを ここにもとめけり 南無阿彌陀寺の 庭にまいりて 不動山阿彌陀寺御詠歌 かごめ~♪かごめ~♪かごの中の鳥は~いついつであう~♪ 最近はあまり聞かなくなった「かごめ歌」懐かしいです。以前、大佛師・松本明慶先生の工房を訪ねさせて頂いた…

月かげ第190号

あせたるを ひとはよしとふ びんばくわの ほとけのくちは もゆべきものを 会津八一 人生は、あっという間だと言われます。 私自身、気づいてみれば、早、還暦(かんれき)を過ぎています。 自分自身の人生を振り返ってみますと、様々な場面がありましたが、や…

月かげ第189号

ただ一向に念仏すべし 法然上人 私の得度の師、総本山光明寺第七十七世法主・須佐長空上人は、八十八歳の折、「観経に聞く会」というお経の勉強会の席で、「われわれは皆お浄土から生まれてきた。故郷恋しく、生まれたふるさとへ帰りたい」とおっしゃられま…

月かげ第188号

お盆には 先祖よろこぶ お墓におまいり 詠み人知らず お盆です。 先日、NHKのプロフェッショナルという番組を見ました。父親が中国(ちゅうごく)残留(ざんりゅう)孤児(こじ)の日本人で、母親が中国人という新津春子さんという方が取り上げられていました。…

月かげ第187号

いっしょうけんめいの人に 仏さんが見える 大佛師・松本明慶師 いよいよ夏が近づき、あと一ヶ月でお盆となります。 天才と云われる日本一の大佛師、松本明慶先生が、随峰さんに、「一日は二十四時間、八時間仕事して、八時間寝て、八時間自分の好きなことを…

月かげ第186号

いちばんたいせつなことは 目に見えない 『星の王子さま』 サン・テグジュペリ 紫陽花(あじさい)の綺麗な季節となりました。 先日、高野山にお参りしました。お店の前にコンペイトウという紫陽花が鉢に植えられていました。毎年、庭中紫陽花を咲かせているお…

月かげ第185号

令和(れいわ)元年(がんねん) 令(れい)月(げつ)にして 風(かぜ)和(やわ)らぐ (よき月が出て 風は和らかに 渡ってゆく) 令和元年となりました。 よい響きの美しい名の元号だと思います。元号の如く、穏やかな日々が続くことを願います。 さて、去る四月二十…

月かげ第184号

遷座(せんざ)祭(さい) 春光(しゅんこう)射(さ)して 鎮(しず)まりぬ 月空 いよいよ新元号元年を迎えます。 去る三月二十四日午後三時より、総本山光明寺において、新しくなった鎮守社の遷座祭が厳修(ごんしゅう)されました。 光明寺の鎮守社は、往古(おうこ)…

月かげ第183号

菜の花や 月は東に日は西に 与謝蕪村 春のお彼岸が近づいて参りました。 先日、有田市民会館で映画を見ました。和歌山を元気にする活動をしている人たちが主催するイベントで、友だちが司会をしていました。映画は「ガイアシンフォニー第八番」でした。映画…

月かげ第182号

蒙(む)潤(にん) (潤(うるお)いを蒙(こうむ)る) 早二月です。 水仙の花が咲いています。間もなく梅も開花するでしょう。 寒い季節に咲く花は、ひときわ可憐に感じます。われわれ人間もまた、冬は自然と身が引き締まるように感じられます。 さて、仏教に蒙(…