月かげ第234号

神佛(しんぶつ)

涼風(りょうふう)

 

 

           月空國孫(がっくうくにみま)

 

 今、世界が揺れています。

G7(ジーセブン)広島サミットが開催され、ゼレンスキー大統領も訪日されました。

コロナ禍はほぼ終息しましたが、ロシアとウクライナの戦争は続いています。

さて、ものごとの善悪・正邪を判断する場合、純真な子供の視点に立つことが大切だと私は考えています。

戦争をしたり、他者を貶(おとし)めたりする場合、考えも及ばないような屁理屈(へりくつ)を、その理由としている場合が多いように思います。

戦争をして、人を殺してよいのか?

悪いに決まっています。

詭弁(きべん)を弄(ろう)して、不正を続けてよいのか? 悪いに決まっています。

私は物事の善悪・正邪を判断する場合、その源(みなもと)に立ち返って、純真な子供の視点で考えるようにしています。

満八十八歳の私の母は、小学生だったある時期、戦闘機の飛行場づくりに毎日動員されたそうですが、終戦を迎えたため、一度も使用されることはなく、霊峰八海山の麓の八色っ原といわれるその地域は、今は豊かな魚沼市の水田地帯になっています。

ウクライナは、世界に名立(なだた)る穀倉地帯です。

故郷の豊かな水田風景を思うとき、ウクライナの国民の皆さま方が、早く安心して生活できる環境に戻ることを、心より願うばかりです。

            南無阿弥陀仏       合掌