月かげ第222号

真実の心とは

正直の心なり

              西山上人  

 

 

まもなく梅雨です。

梅雨は、稲(いね)がすくすく育つ季節です。稲だけではありません。梅の実も野菜もすくすく育ちます。災害さえなければ雨の季節もまたよし、です。

さて、西山上人は「至誠(しじょう)心(しん)とは真実の心なり。真実の心とは正直の心なり。正直の心とは厳(かざ)らざる心なり」と『五段鈔(ごだんしょう)』にお示しになられています。さらに、凡夫に真実の心はない、と。では凡夫の真実とは何か。それは神仏にお任せすることである・・・。念仏を称えることである・・・と。

神仏は真実そのものです。その神仏にお任せして生きるのです。簡単なようで難しいかもしれません。私はこの二年間ほど、特に神仏にお任せし、ただ真っ直ぐに、ただ真っ直ぐに生きようと心がけてきました。貴重な二年間でした。

『学仏(がくぶつ)大悲(だいひ)心(しん)』、『慈悲(じひ)無敵(むてき)』、『思(し)無邪(むじゃ)』、気がつけば、随(ずい)暢(ちょう)師匠(ししょう)の好きだった言葉が脳裏に浮かんでまいります。

信仰に生かされている。信仰はありがたいな。法友はありがたいな。歳をとるのもよいものだ、と素直に感じる今日この頃です。

ウクライナに平和を、世界に平和を、コロナ禍の終息を、そして皆さまの幸福を心より念願致します。 ありがとうございました。

               南無阿弥陀仏    合掌